6年前のあの日、まだ外で働いていた私はインフルエンザで仕事を休んでいました。
テレビから流れてくる映像を、毛布をかぶってただただ震えながら見ていました。
遠く離れた地に想いを馳せながらも、小さな子供を育てながら会社勤め。日々の暮らしに手いっぱいで何もできない自分自身に憤り、無力さを嘆く日々。
毎日毎日、ごめんなさいと誰かに謝りながら数か月を過ごしていました。
直接的な被害は無かったこの高知に生きるものとして、無常なこの世をこれからどうやって進んで行けばいいのだろう。
私が夫とともに農業を生業としようと思うきっかけにもなった、6年前のあの日。
もしもの事があれば畑を解放しようね。
うちの野菜や果物を全部食べてもらおうね。
子どもを連れてうちに避難してもらおうね。
いつも心の奥に忘れずにしまってある想いです。
二本の足でしっかりと大地に立ち、空を仰ぎ、今日も明日も明後日も変わらず作物を作り続け、大切な家族とともに生きていきます。